大谷翔平とロサンゼルス・ドジャースが訪れる球場はどこでもちょっとした騒ぎが起きるものだ。二刀流スターである大谷は7億ドルの契約を結び、さらに2度のMVP受賞という輝かしい経歴を持ちながらも、メジャーリーグ機構（MLB）による元通訳の野球賭博疑惑の調査を受けている。
大谷はいつものように、決意に満ちた沈着な姿勢を貫いており、まだドジャースに馴染んでいる段階のようだ。
「野球以外のことがどうなろうと、プレーを続ける能力は変わりません。自分のベストを尽くしてプレーするのが僕の仕事だ」と、大谷は月曜日のミネソタでの試合前、新通訳のウィル・アイアトン氏を通して語った。
トミー・ジョン手術からの回復のため、今シーズンは登板できない大谷は、ドジャースに移籍して以降、あまりインタビューに応じていない。今回ターゲット・フィールドのビジタークラブハウス外の通路で行われたインタビューは、数十台のカメラと日本やアメリカの記者が半円状に密集する中での開催だったが、大谷の一貫した穏やかな様子が印象的だった。
違法賭博の損失を補填するため大谷の口座から盗んだ疑いのある親友の通訳・水原一平氏が解雇された後、大谷は彼の不在をどのように感じているかという質問に対して、「まだ数週間しか経っていないし、ホテルや自宅にいる以外には特に何もしていない。ただ、この間ずっとチームとスタッフの方々にサポートしていただいたことに感謝している」と答えている。
大谷はファンに一つの秘密を明かした。彼は最近、打撃フォームの改善のためにクリケットのバットのようなバットを使っているそうだ。
水原氏がいない状況で大谷とチームメイトとの関係を深めるよう勧めていたドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、このユニークな道具について、クリケットのバッドのような平らな面と野球のバットのようなグリップがあると説明した。ロバーツ打撃コーチの提案で、大谷は打撃ゾーンにとどまる時間を長くするためにフラットな面を使う練習をしており、「気に入った」と話している。
この練習法はチームにとっても発見だったようだ。
「毎日新しいことを学んでいる。彼は日々、チームに馴染んでいっている」とロバーツ監督は語った。「大谷はよく笑っていて、質問もたくさんしてくる。」
大谷は過去4試合で17打数8安打2本塁打を記録している。クリケットのバットを使い始めたのは、シカゴでのカブス戦で最初の2打席を終えた後だったと明かした。
「良い結果につながったので、これからも続けていく」とコメントしている。
先週木曜日のロサンゼルスでの初ホームランも大きな自信になったようだ。
「はい、最初のホームランを打つことが精神的に大きな助けになった」と大谷は語った。「少しリラックスしてプレーできるようになった。」
また、腕の状態も以前より良くなっているようだ。
リハビリプログラムは順調に進んでいると話し、投球の強度も少しずつ上げていっているとのことだ。月曜日にはキャッチボールも行っていた。手術した肘内側側副靱帯損傷の影響で打撃力が衰えることもなさそうだ。
「スーパースターの場合、もう驚くことは何もないなと学びました」とロバーツ監督は話した。「大谷は本当に特別な選手だ。他は回復も早く、復帰後も素晴らしいパフォーマンスを発揮する。彼は稀有な存在だ。」
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