大谷翔平は20日、ロサンゼルス・ドジャースでの初シーズン開幕を影落とす、元通訳者による賭博スキャンダル疑惑が持ち上がる中、野球への集中力は変わらないと語った。
大谷翔平を取り巻く賭博調査が注目を集めている。彼はいつ何を知らされていたのか、そして彼の将来的なスポンサーシップへの魅力にどのような影響を与えるのか。
29歳の大谷は、2度のアメリカンリーグMVPを受賞しており、2023年のWBCで優勝した日本のヒーローである。彼の絶頂期は続き、2023年にはグラウンド外での収入が4,000万ドル（60億円以上）にも上っていた。
しかし、3月に大谷の元通訳者・水原一平氏がギャンブル問題に巻き込まれ、大谷の金を使ってブックメーカーに450万ドル（6億8,000万円以上）を支払った疑いが浮上した。
現在、大谷はニューバランス、デサント、日本航空、ヒューゴ・ボス、西川産業、ニューエラ、パニーニ、ファナティクス、オークリー、トップス、セイコー、興和、三菱UFJ銀行、セールスフォース、ポルシェ・ジャパンなど、錚々たる企業と契約を結んでいる。
ベテランスポーツマーケティング専門家であるボブ・ドルフマン氏は、「この不可解な物語はまだ完全に明らかになっておらず、大谷の評判が危うい状態にある」と指摘する。
「大谷が通訳者の巨額の違法賭博を知らないはずだとは思えないが、水原氏が盗んだという彼の説明は、彼の罪を軽くし、彼のブランドイメージを守っている。
今後、大谷との新規契約を検討するマーケティング担当者は様子見の姿勢を取るだろうし、現在のスポンサーも、物語の全容が明らかになるまでは慎重な姿勢を取るだろう」とドルフマン氏は述べている。
大谷翔平は野球の顔
スポーツビジネスに精通しており、テレビや雑誌でよく意見を求められるボブ・ドルフマン氏は、当面は野球界での大谷の評判が彼を守るだろうと考えている。
「大谷は野球の顔だ。MLB、ドジャース、代理人、広報担当者、弁護士は全員、彼の潔白を維持し、彼の評判をきれいに保つためにできる限りのことをするだろう。この騒動から離れていられる限り、彼のスポンサーシップ価値は強いままだろう。」
「ギャンブル問題は、大谷が直面している2つ目の潜在的な問題だ。資金を失った投資家たちが、大谷が広告塔を務めていた暗号通貨取引所FTXを訴えている。しかしドルフマン氏は、FTX問題よりも深刻ではないと考えている。」
「暗号通貨の論争は、ギャンブルスキャンダルに比べれば大した問題ではない。しかし、水原氏の一件の詳細がすべて明らかになるまでは、何も決まったわけではない。企業は、大谷が罪悪感や違法行為から100%潔白になるまで、彼との新規契約に躊躇するだろう。明らかにこの物語にはまだまだ続きがありそうだ。今のところ、大谷は自分の評判を守り、すべての罪を水原氏に被せる説明を見つけたが、この物語が次にどこへ行くのかは誰にもわからない。」
アメリカのスポーツレジェンドの収入源を奪った大スキャンダル
ボブ・ドルフマン氏に、スター選手の商品契約キャリアを台無しにした似たようなスキャンダルを過去に思い出すことができるかと尋ねた。ドルフマン氏は、アメリカのスポーツレジェンド2人に関わる事件を例として挙げた。
ドルフマン氏はこう答えた。
「もちろん、MLB史上最多安打記録を持つピート・ローズの賭博スキャンダルが思い浮かびます」とドルフマン氏は1989年に野球界から永久追放処分になったMLB史上最多安打記録保持者について述べた。「彼は野球選手としてのキャリア、殿堂入りの資格、そして莫大な額の契約収入を失いました。また、絶頂期にあったアスリートのスキャンダルとしては、2009年のタイガー・ウッズ選手のセックス・スキャンダルは彼の価値に大打撃を与え、何千万ドルもの契約を失わせました。彼は事実上、自分のブランドをゼロから再構築しなければなりませんでした。」
語学力の影響
「スコアカードからのメモ」では、大谷の英語があまり話せないことが今回のギャンブル問題でどのように影響したか、そして今後彼を起用したいと考える企業にとって彼の英語力がどのような意味を持つか、ドルフマン氏の意見を聞いた。
ドルフマン氏はこう評価した。
「大谷の価値を上げるためには、英語を流暢に話すようになるか、少なくとも30秒のスクリプトを快適に読めるようになることが望ましいでしょう。彼はかなりプライベートな方のようですが、アメリカで最も成功しているアスリートの広告塔は、カリスマ的で強い個性を持っており、とてもオープンな人物です。英語を話すことは、大谷が自分のキャラクターを引き出し、ファンとのつながりを深め、より好かれやすく多才な売り込み役になるのに役立つでしょう。」
企業にとってのアスリートの誠実さ
「スコアカードからのメモ」は、企業がアスリートを広告塔として起用する際、どれほど誠実さと判断力を重要視しているのか、ドルフマン氏に尋ねた。
ドルフマン氏はこう書いた。
「誠実さは、アスリートのブランドアピールにとって非常に重要です。アスリートは自分たちのイメージを商品に貸し与えているので、誠実で正直で信頼できる人物でなければなりません。彼らの性格は、彼らが宣伝する商品に反映されます。金のためにやっているだけに見えてはいけないのです。 (実際は大抵そうかもしれませんが)」
大谷翔平の価値
「スコアカードからのメモ」は、スキャンダルとは無縁のスター選手であるカンザスシティ・チーフスのクォーターバック、パトリック・マホームズやゴールデンステイト・ウォリアーズのガード、ステフィン・カリーと比較した現時点での大谷の価値についてドルフマン氏に質問した。
ドルフマン氏はこう答えた。
「このスキャンダルが完全に終息するまではなんとも言えない」とドルフマン氏は答えた。「現時点では、大谷よりもカリーとマホームズの方が上位にランク付けられるだろう。理由はいくつかある。彼らはどちらもアメリカ生まれの選手であり、野球よりも人気が高くクールなスポーツをしている。そして全くスキャンダルとは無縁だ。」
現在、大谷を取り巻くスキャンダルの雲行きは怪しいが、ドルフマン氏はギャンブル問題を潔白に証明できれば、この二刀流スター選手に対するスポンサーシップ契約の可能性は無限にあると考えている。
ドルフマン氏はこう書いている。
「大谷はこのギャンブル問題さえ回避できれば、チャンスはいくらでもある。健康や美容、ファッション、ヘアケア、健康食品や飲料、ファストフード、金融、通信会社、ハイテク製品など、何にでも需要があるだろう。」
「スコアカードからのメモ」は、大谷は当面は新規のスポンサー契約を避けて慈善活動に専念すべきではないかと考えた。
ドルフマン氏は答えた。
「ホームランを打ち、ドジャースがワールドシリーズ優勝するのを助けることに集中すべきだと思う。ポストシーズンは注目を集め、より幅広いファン層にアピールできる場だ。そして、勝利はすべてを解決してくれる。」
大谷の2025年の収入は？
2023年に推定40億円以上の契約料を稼いだ大谷だが、2025年の収入が上がるのか下がるのかについて、ドルフマン氏はスキャンダルの結末次第だとしている。
ドルフマン氏の分析
「大谷の知名度と人気を考えれば、MLBは今回のギャンブル問題から彼を守ろうとするでしょう。また、今シーズンワールドシリーズ優勝に導くことができれば、2025年の契約は50億円を超える可能性もあるとしています。」
大谷の契約の大半が日本企業なのはなぜ？
一方で、大谷の契約の大半が日本企業や日本での知名度が高いブランドなのは意外ではないかと質問したところ、ドルフマン氏はエンゼルス時代は東海岸での露出が少なく、ポストシーズンにも進出できなかったため、アメリカでの知名度が低かったからだと説明している。
ドルフマン氏の予測
ドジャースは成功している人気チームであり、ワールドシリーズ常連のイメージが強いことから、活躍すればアメリカでの知名度も上がり、それに伴いアメリカ企業からも大きな契約を獲得できるだろうと予測している。
著者： ジャック・ギャラガー
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